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 私は、ただいまから香川県議会自由民主党議員会を代表して、当面する県政の諸課題について、知事、教育長並びに警察本部長にお伺いいたします。
 質問に先立ちまして、一言申し述べたいと思います。
 去る一月二十日、第四十五代アメリカ大統領となったドナルド・トランプ氏は、就任演説の中で、保護主義こそが偉大な繁栄と強さにつながるとして、アメリカ・ファーストを高らかに宣言をしました。その後、矢継ぎ早に、オバマケアの見直し、メキシコ国境の壁の建設、TPPからの離脱など、数々の大統領令に署名をしております。中でもイスラム圏七カ国からの入国禁止令に関しては、これに反対する司法省トップを直ちに解任したのを初め、一時差しとめを認めた連邦裁判所の命令を即時停止するよう求めました。東西冷戦終結後のグローバル化の流れに逆行する暴挙に対して、アメリカの国内外から強い批判の声が上がり、各地で抗議行動が起こるなど混乱が広がりました。第二次世界大戦後、国際社会の中で、その地位を確固たるものにしてきたアメリカは、もはや世界のアメリカではなくなったのです。
 このような中、今月十日に安倍首相とトランプ大統領との首脳会談が行われました。この結果、個人的な信頼関係を深められただけでなく、日米同盟はアジア・太平洋地域における平和、繁栄及び自由の礎であることを互いに確認するとともに、麻生副総理とペンス副大統領をトップとする経済対話の新設に合意するなど、大きな成果を上げることができました。初めての首脳会談としては、ほぼ満点の内容であり、今後の日米関係をさらに発展させる上で有意義であったと大いに評価するものであります。
 しかし、トランプ大統領は、世界の不動産王と呼ばれる実業家であり、SNSを巧みに使ってみずからの考えを発信しています。また、交渉事には駆け引きがつきものであります。今後、安全保障や貿易、為替など個別の交渉になったとき、アメリカ側がどのような対応をするのか、先行き不透明なところがあります。
 安倍首相は、自由民主党本部が作成したことしのカレンダーに、「不動心」という言葉を載せています。これからの日米交渉においても、何事にも動じない心、ぶれない姿勢で平和外交を展開し、世界の中で日本の存在感を示していただきたいと強く念願するものであります。
 テロ、貧困、難民など世界的な課題は深刻さを増しています。どの国も自国だけがよければいいというのではなく、世界の平和と繁栄のために、それぞれが置かれている立場を十分に自覚し、果たすべき責任を全うすることが重要であります。
 トランプ大統領には、世界経済の発展に向けて強力なリーダーシップを発揮され、日米同盟のさらなる強化を図るとともに、世界全体の平和と安全を実現するよう積極的な取り組みを期待する次第であります。
 以上、申し上げまして、質問に入ります。
 質問の第一点は、平成二十九年度当初予算案についてであります。
 我が国の景気は、いわゆるアベノミクスの効果により、緩やかな回復基調にあり、昨年十二月の有効求人倍率が一・四三倍と高水準を維持するなど雇用環境が改善しております。しかし、少子高齢化や潜在成長力の低迷などを背景に、個人消費や民間投資には弱さが見られ、多くの国民は景気の回復を実感できるまでには至っていない状況にあります。
 また、中国やアジア新興国等の経済の先行き不安に加え、アメリカにおけるトランプ大統領の就任やイギリスの国民投票によるEU離脱が決まるなど、我が国を取り巻く情勢は先行きの不透明感が増しており、我が国の経済への影響も懸念される状況にあります。
 このような中、政府はアベノミクスを推し進めるため、一般会計の歳出総額で五年連続して過去最大を更新する九十七兆四千五百億円余りの平成二十九年度予算案を今通常国会に提出しております。
 この予算は、社会保障の持続可能性を確保するため、高齢化の進行に伴う社会保障費の伸びを財政健全化計画に沿った水準に抑える一方で、子育て支援など一億総活躍社会の実現や働き方改革などに予算を重点的に配分したものであり、経済再生に重きを置きつつ、財政健全化の両立を目指す予算となっています。
 一方、本県においては、香川県人口移動調査によりますと、平成二十八年の人口が四千三百十三人の減となり、十七年連続で減少が続いたほか、高齢化率でも六十五歳以上の割合が初めて三〇%を超えるなど、人口減少と少子高齢化が一層顕著になってきております。
 このため、人口減少問題を克服し、地域活力の維持、向上に努めていくことが極めて重要であり、地域経済の持続的な発展に対し、積極的な取り組みが求められていると考えます。
 本県の財政状況は、非常に厳しい中ではありますが、知事が県政の最優先課題として上げている人口減少の克服や地域活力の向上対策の推進はもとより、少子高齢化の進行に伴う社会保障関係経費の増加や南海トラフ地震の被害想定を踏まえた防災・減災対策への対応も求められています。このような山積する行政課題に的確に対応していく中で、知事の巧みな財政運営が期待されるところであります。
 そこで、今定例会に提案されている平成二十九年度当初予算案について、具体的にどのような施策を盛り込み、推進していこうと考えているのか、知事にお伺いをいたします。
 質問の第二点は、東京讃岐会館についてであります。
 東京讃岐会館は、昭和四十七年の開館以来、東京における宿泊施設や情報発信・交流拠点として県民、県人はもとより東京在住の方々にも利用され、県勢の発展に寄与してまいりました。
 しかし、東京讃岐会館は、建物や設備の老朽化が進んでいること、耐震基準を満たしていないこと、また、用途規制の関係などから現地での宿泊施設の大規模修繕や建てかえが認められないことなど、多くの課題を抱えております。
 このような中、現在、同会館周辺では、市街地再開発事業が進んでいます。県は、この事業に参加して、これまで同会館が担ってきた本県の東京での情報発信・交流拠点機能を再開発により取得できる権利床によって拡充するとともに、宿泊機能についても、現在と同等の利便性を維持、確保する方向で臨むこととしております。
 そのため、市街地再開発事業に伴う東京讃岐会館等の利活用について、学識経験者や観光関係者などから成る検討委員会において幅広く意見を伺い、結果が報告書に取りまとめられております。
 十一月定例会の代表質問において、知事から、その報告書を踏まえ、機能確保に必要となる権利床の面積や配置場所等について再開発準備組合に対して申し入れを行うこと、運営については他の運営事例の情報収集を行うなどさまざまな運営手法について研究、検討を行い準備を進めること、宿泊機能の維持・確保については工事着工時期を念頭に置きつつ、東京における不動産の動向や宿泊施設の将来的需要など、検討委員会において指摘を受けた課題等を踏まえ、幅広い観点から検討していくこと等の考えが示されているところであります。
 そこで、東京讃岐会館等の利活用に向けた現在の取り組み状況と今後の進め方について知事にお伺いいたします。
 また、同委員会の報告書では、この市街地再開発事業により東京讃岐会館の敷地内にある職員住宅がなくなることとなるが、引き続き確保していくことが必要と思われ、県において検討することが適当と考えられるとされています。
 現在、東京における職員住宅は、東京讃岐会館の敷地内の十八戸のほか、目黒に所有する六戸と北区にある借り上げ物件四戸で確保しております。しかし、目黒の物件も築後相当年数を経過しているとのことであり、東京讃岐会館の敷地内にあるものとあわせて、今後、どうしていくのか検討する必要があります。
 東京における職員住宅については、県行政のさまざま課題に対応できるよう適切な数の職員を計画的に東京に配置し、コスト面に加え、災害時や緊急時などの対応も考慮の上、東京に常駐する職員がそれぞれの業務に応じて機動的に活動できる環境を確保するという観点から、検討すべきであると考えます。
 そこで、東京における職員住宅の確保について、どのようにしていく考えなのか、あわせて知事にお伺いをいたします。
 質問の第三点は、情報セキュリティーについてであります。
 地方公共団体は、法令等に基づいて住民の個人情報や企業の経営情報など多くの情報を保有し、さまざまな行政サービスを行っております。そして、その業務の多くは、サービスの迅速化、効率化等のためにIT化され、コンピューターやネットワークに依存しております。
 こうしたサービスの迅速化、効率化等のためのIT化は、地方公共団体を含む官公庁に限らず、社会全体に及んでおります。そのため、インターネットなどを利用して標的のコンピューターやネットワークに不正に侵入して、保存されているデータの詐取や破壊、改ざんなどを行ったり、大量のデータを送りつけてホームページ等のサーバーを機能不全に陥らせるといった、いわゆるサイバー攻撃がふえてきております。
 サイバー攻撃による被害としては、平成二十七年五月に発生した日本年金機構への標的型攻撃メールに起因する不正アクセスによって、約百二十五万件もの年金加入情報が流出して、大きな問題となりました。それ以降も、大企業や官公庁などを狙った同様の事案が発生しております。
 特に行政サービスは、他に代替えすることのできないものであり、サイバー攻撃によって保有する情報に被害が発生すれば、住民の生活や地域の経済活動に大きな影響を与えかねません。
 そのため、日本年金機構の個人情報流出事案を受けて、平成二十七年十二月に総務省から全地方自治体に対して、地方自治体の情報セキュリティー対策の抜本的強化のための具体的対策モデルや対応手順等が示されるとともに、それらに基づき、対策を講じるよう要請があったところであります。
 県では、これを受け、今年度、サイバー攻撃の脅威から庁内に保有する個人情報等の重要情報を含む電子データである情報資産を防御する高度なセキュリティー対策を行っていると伺っております。
 サイバー攻撃の被害等が大きな社会問題となり、重要な情報を保有する企業や官公庁では、セキュリティー対策が講じられております。しかし、サイバー攻撃による被害事案が後を絶たないのは、サイバー攻撃が日々高度化、巧妙化してきているためにほかなりません。今後もこうした状況は続くものと考えられることから、日々高度化、巧妙化するサイバー攻撃に対し、今後も適切なセキュリティー対策を講じていくことが重要であります。
 そこで、県の情報資産をどのように守っていこうとしているのか、知事にお伺いをします。
 質問の第四点は、県庁舎東館の耐震化についてであります。
 県庁舎の東館は、大規模地震などの災害時に応急対策の指揮・実行や情報伝達等を行う本県の重要な防災拠点施設であります。また、戦後モダニズム建築を象徴する建物としての文化的価値も高く評価されておりますが、現行の耐震基準を満たしておりません。
 このため、県では、耐震や建築等の専門家の助言も受けながら検討を行い、基礎免震改修による耐震化を実施することとしております。昨年度は、耐震改修の基本設計を行い、耐震改修工事の内容等を決定しており、本年度は十一月定例会で実施設計を含めた耐震改修工事の契約議案が可決されております。現在、実施設計を行っており、今後、耐震や建築等の専門家の助言を受けながら、詳細な工法の選定、実施工程の策定等を行った上で、ことしの夏ごろから平成三十一年度にかけて工事を実施する予定と伺っております。
 来年度当初予算案には、県庁舎東館耐震改修事業として、耐震改修の実施設計と改修工事等を行うため、六億七千百万円余の予算が計上されております。
 この工事については、建物と敷地境界との間に十分な余裕がなく、周辺の通行者等に影響があると考えられることから、その実施に当たり広く県民に情報発信を行うとともに、来庁者や周辺の安全の確保に十分留意することが求められます。また、建物を庁舎として使用しながら免震改修を行う、いわゆる居ながら施工となるため、敷地内に仮通路が必要となることや、工事により騒音、振動が発生することが考えられます。このため、来庁者の利便性と安全性を確保するとともに、良好な執務環境を維持して、庁舎での業務の執行に大きな支障にならないように十分配慮する必要があります。
 また、東館については、建築後五十年以上が経過し、鋼製建具のすき間風対策など執務環境の改善の必要性が生じているほか、空調設備も更新等の時期を迎えております。このため、県では、これらについて、工期の短縮やコストの縮減等の観点から、耐震改修と同時期に実施することもあわせて検討すると伺っております。東館を庁舎として使用し続ける上で必要な機能を確保するためには、執務環境の改善等を行う必要があると考えます。
 そこで、今後の県庁舎東館耐震化の安全対策を含めた工事の進め方と竣工までのスケジュール、また、東館の執務環境の改善等に係る検討状況について、知事にお伺いをいたします。
 質問の第五点は、豊島廃棄物等処理事業についてであります。
 本事業については、調停条項に定められた廃棄物等の搬出期限が来月末に迫り、残すところあと一カ月余りとなっております。
 さきの十一月定例会では、知事から、廃棄物等の処理対象量が十一月二十八日時点の推計でこれまでより約五千トン多い約九十万九千トンとなる見込みとの報告がありました。その後、先月開催された豊島廃棄物等管理委員会では、豊島処分地の掘削完了後に実施したレーザー測量の結果、廃棄物等が約六千トン増加する、一方で、直下汚染土壌が減少したため、処理対象量は約五千トン少ない約九十万四千トンになる見込みとの報告がされたと伺っております。
 一方、県では、搬出のスピードアップを図るため、先月四日から廃棄物輸送船「太陽」へのコンテナダンプトラックの積載を十八台から一台増車して十九台とし、一日当たりの廃棄物等の搬出量を約十八・六トン増加する対策を講じております。また、同月二十一日からは、新たにコンテナダンプトラックへの廃棄物等積載量を一台当たり一・五トン増加して、一日当たりの廃棄物等の搬出量を約五十七トン増加するとともに、廃棄物輸送船「太陽」で、廃棄物等の一部について溶融助剤をまぜずに搬出するなどの対策を実施しております。
 そして、このようなスピードアップの対策を講じることにより、豊島からの廃棄物等の搬出完了が期限にぎりぎり間に合う三月二十五日の見込みになることを報告したと伺っております。
 本事業は、言うまでもなく、県政の最重要課題の一つであり、正確な進行管理のもと、安全と環境保全を第一に調停条項で定められた期限までに廃棄物等の搬出を何としても完了させなければなりません。県議会では、平成二十三年九月定例会の豊島廃棄物等処理事業の適正な執行を求める決議において、豊島住民や直島町民はもとより、県民の期待を裏切ることなく、最後までやり遂げなければならないことを強く求めているところであります。
 そこで、残すところあと一カ月余りに迫った廃棄物等の搬出期限の厳守に向け、搬出スピードアップ対策の進捗状況はどのようになっているのか、また、廃棄物等の豊島からの搬出完了及び直島での処理完了に向けて、どのように取り組んでいくのか、お伺いをいたしますとともに、調停条項で定められた搬出期限の厳守に向けた知事の決意をお伺いいたします。
 また、本事業は、廃棄物等を搬出、処理すればそれで終わりではありません。調停条項では、引き続き、豊島処分地内の地下水等の浄化を行うこととされております。さらには、廃棄物等の処理終了後の施設の撤去等を適切に進めていく必要があります。
 そこで、地下水等の浄化や豊島内施設及び直島中間処理施設等の撤去等について、今後、どのような方針とスケジュールで取り組もうとしているのか、あわせて知事にお伺いいたします。
 質問の第六点は、高齢者の社会参加の促進についてであります。
 本県における六十五歳以上の高齢者数とその県人口に占める割合である高齢化率は、年々増加し続けております。平成二十八年十月一日現在では、高齢者数が二十九万人を超えるとともに、高齢化率も初めて三〇%を突破しております。こうした傾向は今後も続き、高齢者人口がさらに増加することが見込まれております。
 このように高齢化が急速に進む中、先月、日本老年学会などが発表した、現在は六十五歳以上とされている高齢者の定義を七十五歳以上にすべきとの提言が話題となったところであります。この提言は、近年の高齢者の心身の健康に関するデータを検討し、現在の高齢者は十年から二十年前と比較して、加齢に伴う身体的機能の変化の出現が五年から十年遅くなっており、いわゆる若返り現象が見られることを踏まえたところであります。
 誰もが元気で長寿を全うする健康長寿社会を実現させるためには、こうした一昔前と比べて若返っているとされる高齢者の方々の社会参加を促して、生きがいづくりを進めていく必要があります。
 また、こうした取り組みは、高齢社会の深刻な問題となっている認知症の予防等にもつながり、より多くの高齢者が、支えられる側から支える側に回ることによって、増大し続けている介護費用や老人医療費が抑制され、社会保障制度の安定化にも資することが期待できるものであります。
 一方、身近な地域に目を向けてみますと、高齢者の活動団体として、代表的なものに老人クラブがありますが、近年、高齢者人口は増加しているものの、加入可能年齢になっても加入しない方が増加しております。しかしながら、老人クラブは、高齢者のサロンとしてだけではなく、ひとり暮らしの高齢者宅への訪問や小学生の登下校時の見守り、高齢者向け交通安全教室の開催などの地域に貢献する活動も幅広く行うなど、地域にとって欠かせない存在となっております。今後、より多くの高齢者が老人クラブに加入し、活動が活性化していくことが期待されます。
 そのためには、老人クラブの事業をまず体験してもらい、その内容や意義を認識し、その後の加入につなげていけるような施策を実施すべきだと考えます。
 また、来年度は、県の高齢者保健福祉計画の見直しの年であり、明るく活力ある高齢社会を築いていくためには、高齢者が活躍できる場の拡大や、そこで活躍しようという元気な高齢者がふえていくよう、この計画にも位置づけ、施策を進めていく必要があると考えます。
 そこで、高齢者が活躍できる環境の整備と社会参加の促進について、今後、どのように取り組んでいくのか、知事にお伺いをいたします。
 質問の第七点は、本県の産業振興についてであります。
 我が国の経済は、いわゆるアベノミクスの効果により、景気回復に向けた明るい兆しが見えつつありますが、こうした成果は大企業などの一部にとどまっており、地方の中小企業や小規模企業にまで景気回復の実感が十分に及んでいないとの声をよくお聞きします。
 こうしたことを裏づけるように、昨年十二月に内閣府及び財務省が発表した法人企業景気予測調査によれば、景況判断を「上昇」と回答した企業の割合から「下降」と回答した企業の割合を差し引いた指数が、大企業では三・〇ポイントのプラスである一方、中小企業では七・一ポイントのマイナスとなっております。また、中小企業の割合が高い本県では、商工会議所の景気動向調査等において、先行きへの慎重な見通しを示す企業が多い状況であります。さらに、本県の人口は、全国に先行して減少しており、今後、生産年齢人口の減少に伴う就業者数の減少によって、生産性が停滞した状況が続けば、本県経済が縮小スパイラルに陥ることが懸念されるところであります。
 こうした中、国では、日本再興戦略二〇一六において、鍵となる施策の一つに、生産性革命を実現する規制・制度改革を位置づけ、その中で、国家戦略特区を活用し、ビジネスしやすい環境を整備することで経済成長につなげることなどを掲げております。
 一方、県では、平成二十五年度から十年間の産業振興の指針として、香川県産業成長戦略を策定し、力強く着実に成長していく経済社会を目標に、希少糖、オリーブ産業、K─MIX関連産業など五つの重点プロジェクトを掲げ、戦略的な産業振興に取り組んでおります。
 県内企業が付加価値や労働生産性の向上、生産の効率化などを図ることにより、競争力を強化し、県外、海外の市場開拓にも積極的に取り組むことができるよう、この産業成長戦略に掲げた産業振興の取り組みをより一層進めることが必要であります。
 また、県内企業では、戦略策定以降、社会経済情勢の変化に伴うさまざまな課題を抱えております。具体的には、人口減少、少子高齢化による市場規模の縮小や人材不足の深刻化、新興国経済の減速やイギリスのEU離脱、アメリカのトランプ大統領就任などの世界経済の先行きに対する懸念、貿易・投資の拡大などの経済のグローバル化の進展、熊本地震が企業に与えた影響を契機とする防災・減災への取り組みなどであります。
 本県経済の持続的な発展を図るためには、国家戦略特区などの国の施策に留意しつつ、こうした社会経済情勢の変化などにも的確に対応し、産業振興に取り組んでいくことが重要であります。
 来年度は、産業成長戦略の中間点である五年目を迎えます。このため、これまでの戦略の進捗状況を検証するとともに、社会経済情勢の変化にも対応した戦略にしていくことが必要ではないかと考えます。
 そこで、香川県産業成長戦略の進捗状況と、来年度の取り組み、今後の産業振興の御所見について、知事にお伺いをいたします。
 質問の第八点は、滞在型観光の推進についてであります。
 本県の県外観光客数は、瀬戸大橋開通ブームに沸いた昭和六十三年の約一千三十五万人をピークに減少傾向にありましたが、うどん県としての認知度向上にも支えられて、近年は増加傾向にあり、平成二十五年以降は三年連続で九百万人を超えております。
 また、昨年は瀬戸内国際芸術祭や逆打ち遍路などの効果により、民間旅行サイトの二〇一六年の訪日外国人観光客の人気上昇エリアランキングにおいて、本県の高松・さぬき・東かがわのエリアが前年比約三・四倍の全国一位となるなど、本県を訪れる外国人観光客も増加しております。
 先月公表された瀬戸内国際芸術祭二〇一六の経済波及効果においても、県外来場者の平均滞在日数や平均宿泊数がともにふえたことに加え、消費金額の多い外国人来場者がふえたことから、前回に比べて五・三%増の百三十九億円となっております。また、昨年一月から十一月の外国人延べ宿泊者数も、前年同期比を約十四万人上回る約三十三万人となり、既に過去最多を更新しております。
 しかし、本県を訪れる県外観光客の約七割に当たる約六百五十万人は、日帰り観光となっております。このため、観光客の方々に滞在、周遊していただける滞在型観光をより一層推進することが課題であります。
 人口減少社会の到来を迎えて、全国各地で交流人口の拡大による地域活性化の取り組みが進められており、観光振興における地域間競争は、ますます激化しております。こうした中、今後も交流人口の増加による地域活性化を図るためには、県や市町だけでなく、観光関係事業者や団体、地域住民の方々が一丸となって、観光客の満足度の向上、滞在時間の拡大、観光消費の増大に取り組むことが重要であります。
 そのためには、栗林公園、琴平、小豆島、屋島などの観光地や讃岐うどんを初めとする食、アート、世界の宝石とも称される瀬戸内海などの美しい自然、歴史、文化など本県の豊かな資源を生かし、本県のさまざまな魅力や楽しみ方を幅広く紹介する一体的で効果的な情報発信や誘客活動を展開する必要があります。こうした取り組みを通じて、観光客の方々の本県への訪問意欲を高め、本県の魅力を十分に感じていただける滞在・周遊につなげていくことが重要であります。
 さらに、観光客の方々が、また来たいと思っていただけるよう、四国遍路で育まれてきた観光客の方々を温かくお迎えするおもてなしの心のより一層の向上に努める必要があります。また、無料公衆無線LANサービス、かがわWi─Fiや観光案内板の多言語表記などの受け入れ態勢の充実、強化に努め、何度来ても飽きさせない観光地づくりを進めることが必要であります。
 そこで、滞在型観光の推進について、今後、どのように取り組まれるのか、知事にお伺いをいたします。
 質問の第九点は、米政策の見直しを踏まえた本県農業の振興についてであります。
 昨年二月、県ではTPPが本県の農林水産業に及ぼす影響額について、年間の生産額が農林水産物全体で約七・八億円から約十四・九億円に減少するとの試算を示しております。そして、本県農林水産業がTPPにも対応し、持続的に発展していくための攻めの農林水産業の展開に関する施策の充実、強化を図ってきたところであります。
 しかし、先月、アメリカ大統領に就任したトランプ氏が、TPPから離脱する大統領令に署名し、この発効が困難になるとともに、個別の二国間での新たな通商協定の意向を示したところであります。我が国との二国間協定では、農産物などの分野で厳しい市場開放を求められる可能性があり、農業を取り巻く環境は不透明感を増しております。
 こうした中、昨年十一月、国は米の年間需要量が毎年減少している傾向を踏まえて、平成二十九年産米の生産を全国で前年比八万トン減の七百三十五万トンとする生産目標を決めたところであります。そして、平成三十年産米からは、これまでのような行政による生産目標の配分に頼らずとも、生産者や集荷業者、生産者団体が中心となって需要に応じた生産が円滑に行えるようになります。
 この米政策の見直しは、昭和四十六年度からの生産調整の本格的実施以来、半世紀ぶりの大転換であることから、関係機関、生産者団体が一体となって取り組むこととされているとはいえ、生産者の米価下落や産地間競争の激化などの不安が拭えず、その解消に向けた取り組みが重要となっております。
 また、本県の水田面積は二万三千七百ヘクタールと、耕地面積二万八千六百ヘクタールの約八割を占めており、そのうち水稲作付面積は一万三千二百ヘクタールと、水田面積の約六割となっております。一方、水稲の作付面積の規模は、二ヘクタール未満の生産者が全体の約九七%を占めており、その大半が米の自給的な生産となっております。
 米政策の見直しに対する生産者の不安を払拭するためには、このように米が中心であり、零細な農業者が多いという本県農業の実情を踏まえた上で、対策を講じる必要があります。
 そのためには、圃場整備による農地の大区画化や農地集積、集落営農の組織化・法人化を推進し、規模拡大による経営基盤の強化や耕作放棄地の発生防止を図る必要があります。また、厳しい競争にさらされる米づくりに、引き続き取り組む農業者のため、ブランド力の強化や販売戦略に基づく販路拡大など、売れる米づくりに取り組んで需要を拡大し、その需要に応じた生産を行う必要があります。また、同時に、米以外の作物への転換を図る農業者のため、本県の気候、風土に合った野菜や花卉など高収益作物等の生産拡大にも取り組むことによって、本県農業の振興を図っていくことが必要であります。
 そこで、米政策の見直しを踏まえた本県農業の振興について、今後、どのように取り組むのか、知事にお伺いします。
 質問の第十点は、県内建設業者の育成、発展の支援についてであります。
 建設業は、社会インフラ整備の担い手であり、雇用や設備投資を通して地域経済の活性化に大きな役割を果たしております。しかし、公共工事の減少等の影響もあり、建設業を取り巻く環境は非常に厳しいものとなっております。ピーク時に比べ、建設投資が約四割減少する中で、建設業の許可業者は約二割減少するなど、地域を支える建設業者が疲弊し、就労環境の悪化や担い手の確保に支障が生じており、災害対応空白地帯の発生など、災害対応力の減退が懸念されております。
 本県においても、県内建設業許可業者数は、平成十一年度末の四千九百五十業者をピークに減少傾向にあり、平成二十四年度末からは、四千業者を割り込んでおります。また、建設業従事者も、平成八年度から平成二十四年度までに三八・七%減少しております。特に二十九歳以下の若年層が、平成十九年度から平成二十四年度までの五年間で三八・八%減少する一方で、五十五歳以上の占める割合は四・一ポイント増加し、三六・四%となっており、就業者の高齢化が進んでおります。
 しかし、建設業は、南海トラフを震源とする巨大地震など、災害時にはその最前線で地域社会の安全・安心を支える国土や地域の守り手としての役割を果たすことが求められます。また、今後、高度成長期以降に整備し、急速に老朽化が進む公共施設の長寿命化のための維持管理、更新の取り組みを進めていく必要があることなど、その役割はますます重要となってきております。このため、地元の建設業者が、持続的、安定的な経営を行い、さらなる発展を遂げていく必要性が高まっております。
 県では、これまで公共工事の発注において、入札・契約制度の改善や担い手の確保、育成対策などを順次図ってきたところであります。しかし、なお一層、地域社会に貢献し、地元の人たちから信頼される優良な建設業者が育つ環境づくりを進めることが必要であります。
 このため、入札・契約制度のさらなる改善などによって、地元企業の受注機会の確保や女性・若年労働者の入職・定着を図るための建設労働者の処遇改善、労働環境の整備に取り組むことが重要であります。
 そこで、県内優良建設業者の育成、発展を支援するため、これまでどのように取り組み、また、今後、どのように取り組んでいくのか、知事にお伺いをいたします。
 質問の第十一点は、空き家対策についてであります。
 我が国では、人口減少や既存住宅等の老朽化、住宅ニーズの変化等に伴い、適切な管理が行われていない空き家が年々増加しております。このような空き家は、保安上危険であること、衛生上有害となること、景観を損なうことなど多岐にわたる問題を生じさせ、住民の生活環境に深刻な影響を及ぼすことが社会問題となっております。
 住宅・土地統計調査によれば、本県の空き家は約八万戸であり、住宅総数約四十七万戸に対する空き家率は、全国七位の一七・二%と非常に高い率となっております。
 こうした中、平成二十七年五月、空家等対策の推進に関する特別措置法が全面施行され、市町は空家等対策計画の作成や実施体制の整備などに取り組むこととされるとともに、県は市町に対する情報提供や技術的支援、財政上の措置などを行うことが求められております。
 特に老朽化が進み、倒壊のおそれがあるなど著しく危険な状態にある特定空家等については、積極的に除却を進めるなど、県と市町が連携し、早急に対応する必要があります。
 このため、県では昨年度に、香川県老朽危険空き家除却支援事業を創設し、昨年度は三市二町、今年度は五市四町で除却費用の補助を行っております。今後は、その他の市町にも働きかけ、県下全域でこの取り組みを進めることが課題であります。
 また、空き家対策を講じる上では、空き家の発生、増加を抑制するほか、空き家の他用途への転用等による利活用を図ることも重要であります。
 このような空き家対策については、住民に最も近く、その状況を把握することが可能である市町が、地域の実情に応じたさまざまな取り組みを実施することが重要であります。
 現在、各市町においては、空き家の実態調査や空家等対策計画の作成等に取り組んでおり、県下の空き家対策は着実にその第一歩を踏み出しているところではないかと考えております。
 今後、そうした取り組みを加速させ、さらに実効性のあるものとするためには、県が市町と連携しながら市町の取り組みを支援していくことが重要であります。
 また、行政のみならず、関係団体などと連携して空き家対策を行う必要があると考えられます。
 そこで、空き家対策のこれまでの取り組み状況と今後の取り組みについて、知事にお伺いをいたします。
 質問の第十二点は、外国語教育、国際理解教育の推進についてであります。
 我が国を訪れる外国人旅行者が昨年初めて二千万人を超え、二千四百三万九千人となるなど、社会や経済のグローバル化が急速に進展し、世界的規模での人、物、金、情報の移動が一層活発化しております。
 本県においても、瀬戸内国際芸術祭二〇一六の開催などにより、昨年一月から十一月の外国人延べ宿泊者数が三十三万人を超え、過去最多を更新したほか、民間事業者が発表した訪日外国人客の地域別人気ランキングでは、高松市を中心とするエリアの伸び率が全国一位になるなど、外国人観光客が大幅に増加しております。
 また、県内企業の海外展開や県産品の海外販路開拓を推進する必要性も高まっていることから、次代の担い手を育成する教育の分野においては、国際社会で活躍できる人材の育成が求められております。
 このような中、昨年十二月に文部科学大臣の諮問機関である中央教育審議会から、平成三十年度以降、順次実施される次期学習指導要領に関する答申が出されております。この答申の外国語教育の充実に関する項目では、外国語によるコミュニケーション能力を育成する取り組みなどに課題があることから、外国語を使って何ができるようになるかという観点から、小・中・高等学校を通して一貫した教育目標を学習指導要領に設定することとされております。
 また、今回の答申の目玉である小学校の外国語教育では、これまで小学校五、六年で行っていた歌などで楽しみながら外国語を学ぶ外国語活動を小学校三、四年に前倒しして実施するとともに、小学校五、六年の英語を正式教科に格上げすることとされております。
 さらに、各学校では、国が学習指導要領で定める教育目標を踏まえ、具体的学習到達目標を設定し、外国語教育を充実することが求められております。
 グローバル化の急速な進展に対応し、国際社会で活躍できる人材を育成するためには、小・中・高等学校の各学校段階に応じて、我が国の歴史や文化、伝統を理解し、誇りに思う心を育むとともに、意思疎通の道具としての語学力とコミュニケーション能力を育成し、国際的な視野を身につけさせる必要があります。
 このため外国語教育に携わる教員については、小学校高学年の英語の教科化などを踏まえ、専門性を一層充実した研修を行うなど、指導体制を強化する必要があります。
 また、留学など外国人と直接交流する機会をふやすことなどによって、異なる言語や文化について体験的に理解を深めることが必要であります。
 そこで、外国語教育、国際理解教育の推進にどのように取り組んでいくのか、教育長にお伺いします。
 質問の第十三点は、高齢者の交通事故抑止対策についてであります。
 昨年、全国の交通事故死者数は三千九百四人と、昭和二十四年以来、六十七年ぶりに四千人を下回りました。しかし、本県の交通事故死者数は、前年比九人増の六十一人となり、人口十万人当たりの交通事故死者数は六・二五人で、全国ワースト三位となるという危機的な状況であります。中でも高齢者の交通事故死者数は、前年比七人増の四十人であり、全体に占める割合も全国平均の五四・八%を上回る六五・六%となっております。
 このため、交通死亡事故を減少させるためには、高齢者が歩行中や自転車乗車中に犠牲となる交通事故の割合が高いという本県の特性を踏まえ、交通安全教育の充実を図るなど、高齢者が被害者とならない対策に、より一層取り組むことが重要であります。
 一方、昨年十月、横浜市で発生した小学生の交通死亡事故を初め、高齢運転者が加害者となる交通死亡事故が全国で相次いで発生しております。また、高速道路の逆走や、駐車時にアクセルとブレーキを踏み違え、店舗などに突っ込む事故も相次ぎ、大きな社会問題となっております。
 本県では、昨年一年間の高齢運転者が第一当事者となる交通死亡事故の件数は十七件、全体に占める割合は二七・九%となっております。今後、高齢化の進行に伴い、高齢者の運転免許保有者数がさらに増加することが見込まれることから、高齢運転者の交通事故抑止対策の必要性がより一層高まっております。
 このような中、来月、七十五歳以上の運転者が信号無視など認知機能が低下した場合に行われやすい違反行為をした場合に、臨時の認知機能検査を実施することなど、認知症対策を強化した改正道路交通法が施行されます。本県においても、この新たな制度を円滑に運用することによって、認知症高齢運転者による事故の防止に努める必要があります。
 また、本県の平成二十七年における七十五歳以上の運転免許自主返納率は三・六四%と全国平均の二・七七%を上回り、大阪や東京などに次いで、全国第四位とはなっておりますが、返納率自体は決して高くないものと考えられます。自家用車が生活の足として欠かせない方も多いとは思いますが、身体的能力が低下していることに自覚があるなど、運転に不安がある高齢者に対しては、免許の自主返納制度の周知に一層努めていく必要があります。
 悲惨な交通死亡事故を抑止し、交通事故死者数全国ワースト上位から脱却するには、被害者、加害者の両面から高齢者の交通事故抑止対策を強化することが極めて重要であります。
 そこで、今後、どのように高齢者の交通事故抑止対策を強化するのか、警察本部長にお伺いをいたします。
 以上で香川県議会自由民主党議員会を代表しての質問を終わります。