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 ただいまから香川県議会自由民主党議員会を代表して、当面する県政の諸課題について、知事、教育長並びに警察本部長にお伺いをいたします。
 質問に先立ちまして、一言申し述べたいと思います。
 日米欧の先進国に中国などの新興国を加えた二十カ国・地域首脳会議(G20)が、日本時間の今月十九日、欧州債務危機への対応を中心議題として、メキシコで開催されました。
 この欧州債務危機の発端は、ギリシャであります。ギリシャでは、徴税能力が低いこと、公務員の数が極端に多いこと、年金制度などの構造的要因により、財政危機に陥りました。これに端を発したユーロ危機が、今や圏域全体を揺さぶっております。ギリシャに続いて、アイルランド、ポルトガル、スペインが相次いでEUとIMFから支援を受けることになり、他のユーロ加盟国でも多額の財政赤字を抱えるなど、非常に厳しい財政状況にあります。
 さて、そのギリシャでは、ユーロ圏とIMFの支援の条件である財政の緊縮策がさらに不況を助長して、一層の緊縮策が必要になるという悪循環に陥り、賃金や年金が大幅に削減されたほか、失業率が二〇%を超えたことなどから、国民の不満が広がりました。このような中、緊縮策の是非を争点として、本年五月に総選挙が行われたのでありますが、緊縮財政はノー、ユーロからの離脱もノーという複雑な民意を反映して、過半数を超える政党がなく、緊縮策撤回を訴える急進派左派勢力の台頭もあり、結果的に連立政権が組めず、今月十七日に再選挙が行われたのであります。この選挙で、仮に緊縮策に反対する政権が誕生した場合、ギリシャがユーロ離脱に追い込まれるとの観測もあっただけに、全世界がこの選挙を見守ったわけでありますが、財政緊縮策が勝利したことにより、ひとまず危機は回避されました。
 しかしながら、これでユーロは安心というわけではありません。ギリシャ経済の悪化には歯どめがかかっておらず、財政緊縮策に対する国民の根強い不満があるだけに、先行きは予断を許さない状況にあります。加えて、深刻な財政危機に陥っているスペインやイタリアなどの問題もあります。
 ユーロの信用不安は全世界に深刻な影響を及ぼすだけに、一日も早く信頼回復を図らなければなりません。そのためには、当事国やユーロ加盟国はもちろんのこと、世界各国が協調して、世界経済の安定のため、取り組んでいく必要があると思う次第であります。
 以上、申し上げまして、質問に入ります。
 質問の第一点は、財政の健全化についてであります。
 政府は、本年三月末に、消費税の税率を、現行の五%から、平成二十六年四月に八%、二十七年十月には一〇%に引き上げるための消費増税関連法案を国会に提出し、現在、審議が行われています。しかしながら、本年一月、内閣府は、消費税を一〇%に引き上げても国と地方の基礎的財政収支の赤字を解消することができず、国と地方の債務残高は増加し続けるとの試算を公表しています。また、我が国は今後、本格的な人口減少社会を迎えますが、特に十五歳以上六十五歳未満の生産年齢人口の減少が税収の減少要因となるおそれがあります。
 こうした中、今年度の国の一般会計予算については、新規国債の発行による借金が四十四兆円に達し、歳入に占める割合は四九%と過去最高を記録しており、借金が税収を上回る異常事態が三年連続しています。さらに、基礎年金の国庫負担五〇%を維持するために必要な財源約二兆六千億円を、消費増税で償還する交付国債にすることで、一般会計には計上していないのであります。
 このような極めて厳しい財政状況においては、農業者戸別所得補償制度を初めとした政策効果のほとんどないばらまき政策に予算をつぎ込む余裕はないはずであります。政府は、社会保障と税の一体改革を掲げるのであれば、現在の消費増税関連法案が成立してもなお解決されない財政赤字への対策を明確に示さなければ、国民の将来への不安は払拭されず、責任ある政治とは到底言えません。
 一方、本県の財政状況については、長年継続して取り組んできた行財政改革により、地方交付税で措置される臨時財政対策債を除いた実質的な県債残高は少しずつ減少しています。しかしながら、今後、少子高齢化の進行に伴う社会保障関係経費の増額、老朽化する公共施設の更新や、南海トラフを震源とする巨大地震への対策などの経費の増加が見込まれていることから、県民が安心して将来の生活を展望できるよう、責任ある財政運営を行っていく必要があります。
 そこで、県民の安心・安全な生活を守っていくため、財政の健全化に向けて今後どのように取り組んでいくのか、知事のお考えをお伺いいたします。
 質問の第二点は、国の出先機関の移管についてであります。
 四国知事会は、去る三月二十九日、四国広域連合の設立準備を進め、平成二十六年度中の国の出先機関の権限移譲を目指し、まずは四国経済産業局の丸ごと移管を国に求めるとともに、移譲に係る特例制度については、実施主体となる地方の意見を十分踏まえた制度設計を行うことなどを国に要請しています。その後、今月上旬、国の出先機関の事務等を地方へ移譲するための法案の原案が示されましたが、いまだ国会へ提出されていない状況であります。
 また、その原案については、国は地域主権という言葉を掲げながら、国の介入する余地が大きい内容となっています。さらに、現在、移譲対象となる三つの出先機関の事務等について、移譲が固まっているのは約三割にとどまり、残る七割は今後の協議となっています。
 事務や権限の移譲に当たっては、できる限り地方が、みずからの判断と責任において、地域住民の意見を反映した事業を行う制度にすることが重要であると考えます。
 さらに、国の出先機関改革については、地方交付税の大幅削減等を行った三位一体改革のときのように、結局は、地方が国の財政収支の改善のための手段として使われ、地方財政の悪化につながるおそれがあります。その二の舞にならないためには、地方への出先機関の移管後も事業が円滑に継続できるよう、国に対し、十分な財源確保を強く求めていかなければなりません。
 加えて、国の出先機関の移管や、その前提となる四国広域連合の設立については、県政における大改革であり、県民の代表機関である我々県議会を初め、市町や県民に対して十分説明し、理解を求めていく必要があります。
 そこで、まず、国の出先機関改革に伴う受け皿としての四国広域連合設立の趣旨及び今後の取り組みについて、知事にお伺いいたします。
 また、法案の国会への提出がおくれている中、国に対しどのように働きかけを行っていくのか、さらに、四国経済産業局の業務とあわせて、各県から持ち寄り、四国広域連合が行うことになる事務については、どのように考えているのか、加えて、県内市町の理解を得るためにどう取り組んでいくのか、あわせてお伺いをいたします。
 質問の第三点は、平成の大合併の総括と、今後の広域連携のあり方についてであります。
 平成十一年以降、全国的に推進されてきた市町村合併は、平成の大合併と言われております。本県においては、合併により、市町の数は五市三十八町から八市九町に減少しており、最初のさぬき市の合併以来、十年を経過したところであります。
 言うまでもなく、市町村合併は、人口の減少や少子高齢化等の社会経済情勢の変化を踏まえ、基礎自治体である市町村が地方分権の担い手としてふさわしい行財政基盤を確立することを目的として行われてきたところであります。その結果、近年、財政状況が非常に厳しくなる中で、複雑・多様化する住民サービスを効率的、効果的に行うことに貢献してきたと考えています。
 しかしながら、一方では、合併後の市町中心部以外の周辺地域の活力が低下しつつあるといった批判的な意見も一部で聞かれることから、地域住民の意見に十分耳を傾けて検証していくことも必要であります。
 こうした中にあって、平成の大合併を推進してきた合併特例法は、平成二十二年四月に一部改正され、合併推進のための国や県の積極的な関与等の措置が廃止され、自主的な市町村合併を円滑にする措置を中心とする内容となりました。
 そこで、この法改正により、平成の大合併は一区切りとなりましたが、県として、本県における平成の大合併をどのように総括しているのか、さらに、合併後、以前より不便になったなどの声に対しては、どのように取り組むのか、知事にお伺いをいたします。
 また、平成の大合併により、県内でも市町の規模の拡大が図られましたが、救急医療や消防、防災体制の強化、地域公共交通の確保など、市町の枠組みを超えた広域連携のニーズはさらに拡大していると考えます。こうした行政課題については、各市町がばらばらに対応するのではなく、ある程度広域的にまとまった単位で連携し、協力しながら対応したほうが効果的であると考えます。
 そこで、平成の大合併後における県内市町の広域連携のあり方について、どのように考えているのか、あわせてお伺いいたします。
 質問の第四点は、県産品の振興についてであります。
 知事は、先月、平木議長らとともにシンガポールを訪問され、県産品の販路拡大等を図るため、現地の百貨店や日本料理レストラン、日本食材の輸入業者などに対して、イチゴ、桃等の果物、オリーブハマチ等の魚介類、そうめん、しょうゆなどのおいしさやよさをPRされました。シンガポールを含む東アジアは、日本の高品質な農林水産物や加工品の輸出先として大きな可能性を持つと考えられます。
 そこで、まず、シンガポールを含め、東アジアへの県産品の販路開拓を今後どのように進めていくのか、知事のお考えをお伺いいたします。
 一方、国内においても、昨年から「うどん県」で全国から注目を集め、それに続く「それだけじゃない香川県」を売り出すため、県内外のホテルや百貨店などで香川県フェアを継続的に実施して、県産品の認知度向上とブランド化に努めるとともに、さぬきうまいもんプロジェクトと銘打って、県内一円で、県内産の食材やその加工品、料理などを知り、味わい、買ってもらうための各種イベントを開催しており、今年度はその内容を一層充実していくと伺っています。
 しかしながら、行政の取り組みだけではどうしても限界があり、やはり民間事業者と一緒になって、魅力的な県産品の開発やその売り込み、PRなどを幅広く実施していけるような仕組みが不可欠であります。また、県産品のブランド化や販路・販売の拡大において、年々厳しさを増す地域間、自治体間の競争に勝ち抜くためには、費用対効果などの観点から、従来にも増して選択と集中が重要となってきています。
 こうした中、県では平成十五年度に、官民連携を図るためのかがわ県産品振興協議会を組織し、県内外でフェアの開催やバイヤーの招聘、商談会の開催等の事業を実施していますが、さらに機動性を高め、民間のノウハウを十分生かせるような体制にしていく必要があると考えます。
 そこで、民間のノウハウを生かし、県産品の振興対策を総合的に展開するため、今後どのように取り組んでいくのか、知事のお考えをお伺いいたします。
 質問の第五点は、今夏の電力需給対策についてであります。
 我が国の全電力量の約三割は原子力発電で賄われていましたが、本年五月五日、定期検査のため、国内の商業用原子力発電五十基がすべて停止状態になり、そのほとんどが再稼働を見通せない状況が続いていることから、国民生活や経済活動への影響が大変懸念されています。
 これは、政府・民主党の原子力行政の混乱や関西電力の大飯原子力発電所再稼働問題で、地元等への安全面への説明不足や不適切な対応などから多大の時間を費やし、先般やっと再稼働が決定されたことが大きく影響しています。大飯原子力発電所以外への対応はなおも不透明で、電力需給の逼迫解消のめどは立っていません。
 加えて、原子力の規制と利用の分離のため、当初、四月の発足を予定した安全確保・規制機関は、政府の政権運営の稚拙さ等により大幅におくれ、より独立性の高い原子力規制委員会として設置する法案が先週二十日、ようやく成立しましたが、その発足は八月以降の見込みであり、実際の組織が機能するにはまだまだ時間を要すると思われます。
 一方、四国においては、現在、伊方原子力発電所の三機全てが定期検査のため停止し、そのうち三号機については、昨年十一月、安全性に関する総合評価報告書を提出しているにもかかわらず、国の審査手続が滞っているため、再稼働のめどが立たない状況にあります。
 こうした中、先月十八日、国は、猛暑となった一昨年の需要実績に対して五から一五%以上の節電要請等を内容とすることしの夏の電力需給対策を決定しました。これを受け、同日、四国電力は、企業や家庭等に対して七%以上の節電協力を要請したのであります。
 その後、先週二十二日、国は、大飯原子力発電所の再稼働決定を踏まえ、万が一の安全網としての計画停電の基本方針も含めた電力需給対策の見直しを決定しましたが、四国電力管内の節電目標については、当面維持されることとなっています。しかしながら、四国電力管内の電力需給は依然として厳しい状況にあることから、同日、四国電力でも、緊急時に備えた計画停電の実施計画を発表しましたが、十分な節電対策が行われず電力不足となれば、県民生活はもとより、県経済への悪影響も憂慮されます。
 そこで、現在の四国電力による七%以上の節電要請に対し、県は七・五%以上の節電を目標としていますが、具体的に、大口需要者としての県自身を含め、県下の節電推進にどう取り組むのか、また、計画停電が実施される場合、救急医療機関等はその対象から除外されるようでありますが、電気が途絶えてはならない、それ以外の県下の病院、介護保険施設や在宅療養者等に対してどのように対応策をとるのか、知事のお考えをお伺いいたします。
 さらに、節電に加え、計画停電は企業活動にも大きな影響を及ぼすことが予想されることから、県内中小企業の節電・停電対策への支援が必要と考えますが、どのように取り組んでいくのか、あわせてお伺いをいたします。
 質問の第六点は、豊島廃棄物等処理事業についてであります。
 昨年、現地測量による見直しの結果、処理対象量が大幅に増加し、処理期間の延長が余儀なくされたことを受けて、本議会は、九月定例会において、「豊島廃棄物等処理事業の適切な執行を求める決議」を全会一致で可決しました。その中で、事業のより正確な進行管理と徹底した経費削減、さらに、豊島住民と合意した調停条項で定められた処理期間である平成二十八年度末までの全量処理を強く求めたところであります。
 これに対して、県では、できる限り正確な残存量を把握するために、毎年、年度末に処分地の測量調査を実施するとともに、豊島廃棄物等管理委員会の指導・助言を得ながら、処理量アップ対策に努めることとしています。
 しかしながら、処理量アップ対策として取り組んでいる直下汚染土壌の水洗浄処理については、今定例会開会日に知事から、議案の説明に先立ち、「処理施設のある地元住民の理解が得られず、事業を実施することにより地元において多くの問題が生じる可能性があることや、豊島についての誤ったイメージが広がるおそれがあること、さらに、期限内の全量処理に影響を及ぼしかねないことなどから、先月、大津市での処理を断念することとなった」旨の説明がありました。
 今回、処理対象となっている直下汚染土壌の重量約七万トンは、豊島廃棄物の年間処理量に相当し、直島の中間処理施設でそのすべてを焼却・溶融処理するとすれば、処理の完了が一年程度おくれ、期限内の処理が困難になるばかりか、処理費用も大幅に増加することになります。
 豊島廃棄物等処理事業は、言うまでもなく、県政の最重要課題の一つであり、直島町や豊島の住民はもとより、県民すべてが早期の処理終了を強く望んでいます。今後、処理量のアップを図るためには、県において、汚染土壌の処理について、速やかに対応策を検討する必要があります。
 そこで、測量調査の結果による処理対象量の増減や直下汚染土壌の処理方法を含め、平成二十八年度末までの全量処理に向けてどのように取り組んでいくのか、改めて決意と今後の取り組みについて、知事にお伺いをいたします。
 質問の第七点は、災害時の医療提供体制の整備等についてであります。
 現在、国においては、東日本大震災を教訓として、南海トラフを震源とするあらゆる可能性を考慮した最大クラスの地震・津波についての検討が進められています。
 こうした中、本年三月に開催された内閣府の「南海トラフの巨大地震モデル検討会」において、最大クラスとして想定されるマグニチュード九クラスの巨大地震による震度分布や津波高の推計結果が公表されました。それによりますと、震度七が想定される地域は香川県など十県に及び、津波高が二十メートル以上となる地域は六都県に上るなど、極めて広い範囲で大規模な地震や津波が起こるとのことであります。
 また、本県においては、観音寺や東かがわ、三豊の三市で最大震度が七となるのを初め、七市五町でこれまで県の想定した最大震度を上回っています。さらに、満潮等を考慮した最大津波高についても、さぬき市において四・六メートルとなる地域が出るのを初め、十一の沿岸市町で、平成十五年の中央防災会議の想定を上回る内容となっています。
 これらのことから、最大級の巨大地震が起きた場合、これまでの想定よりも被害が大きくなり、数多くの傷病者の発生が見込まれますが、こうした事態に対応するためには、ハード・ソフト両面における医療提供体制の確立が不可欠であります。さらに、甚大な被害を想定し、県内で治療や収容ができない重症患者の搬送や、国や他県に対して医療救護の応援要請を行うことを考えておく必要があります。また、一方では、津波高が二十メートル以上となるなど被害想定が大きい高知県や徳島県等の傷病者の受け入れや支援を行うことが必要となることも考えられます。
 こうしたことから、災害が発生する前に、他県等と連携した広域的な医療救護の応援体制を築いておくことは大変重要であります。
 そこで、東日本大震災の教訓を踏まえ、災害時の医療提供体制をこれまでどのように整備し、今後、それらをどのように活用しようと考えているのか、知事にお伺いをいたします。
 また、他県等と連携した広域的な医療救護の応援体制について、どのように構築しようとしているのか、あわせてお伺いをいたします。
 質問の第八点は、産業成長戦略の策定についてであります。
 日本銀行高松支店が今月一日に発表した本年五月分の香川県金融経済概況では、設備投資が増加するなど、「香川県内の景気は持ち直している」とされています。しかしながら、海外景気の減速や円高の定着、長引くデフレ等による影響に加え、ことしの夏には電力不足が懸念されるなど、経済を取り巻く情勢は先行きが不透明であり、依然として予断を許さない状況にあります。
 このような中、県では、中長期的視点に立って、本県産業が持続的に成長していくための産業成長戦略を策定すると聞いています。国内のみならず地球規模での地域間競争が激しくなる中、本県が今後も成長を続けていくためには、その成長戦略が、経済のグローバル化や少子高齢化の進行、人口減少などによる社会経済環境の変化を踏まえたものであることはもとより、総花的な取り組みではなく、香川の強みや特性を生かした将来有望な産業分野を特定し、その成長を促すことが重要であると考えます。
 一方、県では、平成十九年十二月に香川ものづくり産業振興計画を策定し、「ものづくり基盤技術産業」や、「基礎素材型産業及び関連産業」、「食料品産業及び関連産業」、「先端的研究開発等を生かした産業」の四つを産業の核として、企業立地の促進による地域産業の活性化を図ることとしました。
 その後、平成二十二年三月には、このうちのものづくり基盤技術産業と食品産業の二つの分野を重点取り組み分野として、地域企業の高度化を推進するかがわ次世代ものづくり産業振興プランを策定し、現在に至っているのは承知しています。
 今回の産業成長戦略の策定に当たっては、これらの産業振興のための計画等との整合性を確保するという視点も必要であります。
 そこで、これまでの産業振興計画等との整合性を含め、産業成長戦略の策定に向けた基本的な考え方と、今後どのように取り組むのか、知事のお考えをお伺いいたします。
 質問の第九点は、瀬戸内国際芸術祭二〇一三の開催についてであります。
 来年三月に開幕する瀬戸内国際芸術祭二〇一三については、本年三月末に実施計画が策定され、会期は春、夏、秋に分散化することや、会場は、前回の七つの島に中西讃の五つの島を加えて開催することなどが発表されています。さらに、昨日には企画発表会が行われるなど、開催に向けての動きが本格化してきています。
 前回の芸術祭では、約三カ月の開催期間中に国内外から延べ九十三万八千人が訪れ、交流人口の増大や地域の活性化に貢献したと考えています。今後は、芸術祭を継続して開催することも期待されます。
 そのためには、会場となる島の人たちはもとより、多くの県民から親しまれ、愛される芸術祭でなければなりません。芸術祭を盛り上げていくためには、関連事業などとして地域の人が参加できるイベントの開催や、市町を初めとした各種団体との連携、さらに、地元出身や地元と縁のあるアーチストを活用したイベントやPR等を積極的に行う必要があります。
 また、次回の芸術祭は、会場となる島をふやし、会期も分散して開催するため、課題とされている交通アクセスなど、開催に当たって前回以上に工夫を凝らす必要があると考えます。加えて、新たに参加する地域については、会場となる島々だけでなく、その周辺地域、例えば島々への発着の拠点となる港などを単なる通過点で終わらせないための仕掛けづくりや、さらには、周辺の美術館や県内観光地との連携などが必要であります。
 そこで、次回芸術祭を一層盛り上げ、県民から広く支持されるものにしていくために、市町を初め各種団体等と、イベントの開催や広報活動においてどのように連携していこうとしているのか、知事のお考えをお伺いいたします。
 あわせて、交通アクセスへの対策や、新たに参加する地域のにぎわいづくり、周辺の美術館や県内観光地との連携について、次回芸術祭開催に当たってどのように対応しようとしているのか、お伺いをいたします。
 質問の第十点は、農業の振興についてであります。
 その第一は、農業の六次産業化の推進についてであります。
 長引く景気の低迷などにより、農産物価格指数は、比較ができる平成七年を一〇〇とすると、平成二十二年は八八・八と減少しています。また、同じ年の本県の農業産出額を見ますと、平成七年の千三十三億円に比べ、平成二十二年は七百四十七億円、率にして七二・三%と、こちらも大幅に減少しており、本県の農業経営は大変不安定な厳しい状況にあると言えます。
 一方、平成二十一年度における国内一次産業の生産額は十一・三兆円でありますが、二次、三次産業を含めた農業・食料関連産業の生産額は九十五・三兆円に及ぶとされています。このことからもわかるように、生産から消費されるまでに八倍を超える市場規模に拡大していることになり、一次産業である農業が二次、三次産業に参入することで、大きなビジネスチャンスが生まれる可能性があると考えられます。
 こうした中、現在、本県には、特色ある農産物やすぐれた食品加工技術など、強みとなる地域資源が数多くあります。実際、琴平町の特産品であるニンニクを小豆島町のしょうゆ会社で加工したガーリックオイルを初め、食品産業など他の産業と連携した新商品の開発や、さぬき市で生乳や乳製品の加工を行い、その製品をインターネット等を利用して販売を行う牧場など、生産者みずからが加工や販売などに取り組む六次産業化の事例がふえていると聞いています。
 今後、小規模な農家が多い本県の農業が地域間競争に打ち勝つためには、農業の高付加価値化をより一層促進し、経営の発展に向けた農業の六次産業化を積極的に推進する必要があると考えます。
 しかしながら、六次産業化に取り組むに当たっては、新たな設備投資や資金が必要となります。また、生産者みずからがマーケティングや交渉などの経営能力を高める必要があること、さらには、売れる商品とするために、商品の差別化やブランド化を図る必要があることなどの課題が指摘されています。これらの課題を克服し、成功するためには、生産者が新しい事業に積極的に取り組む努力に加えて、設備投資や経営発展に向けた県の支援も必要であると考えます。
 そこで、農業の六次産業化の推進について、今後どのように取り組むのか、知事のお考えをお伺いします。
 その第二は、集落営農の組織化・法人化の推進についてであります。
 平成二十二年における本県の農業就業人口は、五年前に比べ二六・二%減少するとともに、六十五歳以上の者が占める割合が五年前に比べ四・五ポイント上昇し、七一・三%となるなど、農業従事者の減少や高齢化が一層進行しています。さらには、これに伴う耕作放棄地の増加などにより、農業や農村の活力が低下している状況にあります。
 小規模な農家が多く、兼業農家の比率が高い本県においては、「家族だけでは作業ができない」とか、「機械代が高く機械の更新ができない」、「後継者がいない」といった、個々の農家では解決することが難しい構造的な問題で悩んでいる農家の声を多く聞きます。
 こうしたことから、地域農業の担い手として、集落でその地域に応じた将来の農業のあり方を考え、営農を行う集落営農の取り組みや、その組織化をより積極的に進めるべきだと考えます。さらに、設立された組織については、法人化することで農地の権利設定が可能になったり、取引の信用力が向上するなどのメリットが期待でき、それらを生かして、経営の大規模化や多角化など、より積極的な経営展開を図ることが可能となります。
 こうした中、県では、これまでも集落営農の組織化・法人化のための取り組みを行ってきていますが、ここ数年、組織数はほぼ横ばいで推移しており、そのうち法人化した組織もほとんどふえていないのが現状であります。
 一方、集落営農組織には、地域農業の担い手として、安定的、持続的な営農活動が期待されます。そのためには、それぞれの組織における創意工夫や経営努力はもとより、組織化・法人化した後の組織運営や経営面などにおける継続的かつきめ細かな支援も必要であると考えます。
 そこで、集落営農の組織化・法人化を今後どのように推進するのか、また、組織化・法人化した後に、集落営農組織の安定的、持続的な営農活動につながる経営発展のため、どう取り組むのか、知事のお考えをお伺いします。
 質問の第十一点は、港湾の津波・高潮対策及び津波防災地域づくりについてであります。
 東海沖から日向灘まで延びる南海トラフ沿いでは、有史以来、巨大地震が幾度となく発生しており、今世紀前半にも次の巨大地震が発生することが予想されています。昨年発生した東日本大震災で明らかになったさまざまな課題を貴重な教訓とし、想定される巨大地震や津波の脅威に対していかに準備をしていくのか、この国土に暮らす我々の知恵と努力が今まさに問われています。
 このような中、県では、高潮による浸水被害の軽減を図るため、平成十八年三月、津波・高潮対策整備推進アクションプログラムを策定し、防潮堤や護岸などの高潮対策を計画的に実施しています。高潮対策は、津波に対してもある程度の減災効果が発揮できると考えられており、現在、整備の優先度の高い一期計画分の工事が鋭意進められています。
 一方、国の中央防災会議は、「東北地方太平洋沖地震を教訓とした地震・津波対策に関する専門調査会」の最終報告を踏まえ、昨年十二月、防災基本計画の修正を行っています。その中で、最大クラスの津波に対しては、住民避難を軸とした総合的な対策で、比較的発生頻度の高い一定程度の津波に対しては防潮堤などの整備で対応していくという基本的な考え方を示しています。
 また、同月、「津波防災地域づくりに関する法律」が公布、施行されていますが、その中でも、ハード、ソフト両面の施策を組み合わせた多重防御の考え方が示されています。その内容は、県が設定する津波浸水想定を踏まえ、市町において推進計画を作成し、ハード整備とともに、ソフト対策として、浸水想定区域内における警戒避難体制の整備や土地利用の制限を図るなど、津波に強い地域づくりを進めていくというものであります。
 さらに、本年三月には、内閣府の南海トラフの巨大地震モデル検討会が、最新の科学的知見に基づき、あらゆる可能性を考慮し、最大級の地震が発生した場合を想定した震度分布と津波高の推計を公表しています。本県においては、高松市やさぬき市、小豆島町において四メートルを超える最大津波高が推計される地域が出るなど、県内各所において、平成十五年の中央防災会議の前回推計を大きく上回る結果となっています。今後、国においては、人的被害や建物被害などの被害想定を行い、具体的な対策を検討する予定であると伺っています。
 そこで、こうした国の動向を踏まえ、今後、港湾の津波・高潮対策にどのように取り組んでいくのか、また、新たに施行された法律に基づく津波防災地域づくりにどう取り組んでいくのか、知事のお考えをお伺いいたします。
 質問の第十二点は、宿泊施設における防災対策についてであります。
 本年五月、広島県福山市において、宿泊客七名が死亡し、ホテル従業員を含め三名が重軽傷を負うという痛ましいホテル火災が発生しました。建物の複雑で不適切な建築構造や防災対策の不備が被害拡大につながった可能性もあると言われています。
 加えて、建築基準法に基づく定期報告及び防災査察により、建物に非常用照明設備がないことや、天井や壁に不燃材を使っていないこと、また、消防法に基づく査察により、消防用設備等の点検結果を報告していないことや、屋内消火栓の非常用電源がないことなど、法令違反を指摘されていながら、改善がなされていなかった事実も明らかになっています。
 今回の火災を踏まえ、国土交通省は、各都道府県に対して、ホテル、旅館等に対する防災査察の重点的な実施や定期報告制度の運用の徹底を求めています。
 こうしたことから、本県においても、先般、県と高松市は、各消防本部と連携して、定期報告の対象となる三階建て以上または六百平方メートル以上のホテル、旅館等二百五十一施設の中から、平成十四年度からの十年間に査察を実施した施設など九十一件のうち、建築基準法違反の是正報告が提出されていないものなど三十九施設に対して、緊急の防災査察を実施し、三十七施設の建築基準法違反を確認したところであります。
 ホテル、旅館等の宿泊施設は、不特定多数の人々が昼夜にわたって利用する施設であり、一層の安全と安心の確保が求められています。また、施設の安全性については、県のイメージにも大きく影響し、本県が旅行客やビジネス客の宿泊先に選ばれるためにも、宿泊施設の防災対策は非常に重要であります。
 こうしたことから、県は、今回の福山市でのホテル火災を一つの教訓にして、宿泊施設の防災対策の一層の促進を図り、火災による被害を防止していく必要があります。
 そこで、今回実施した緊急防災査察の結果、違反が認められた施設を含め、宿泊施設における防災対策に今後どのように取り組んでいくのか、知事のお考えをお伺いします。
 質問の第十三点は、特別な教育的支援を必要とする児童生徒への対策と、五歳児健診の実施への取り組みについてであります。
 まずは、特別な教育的支援を必要とする児童生徒への対策についてであります。
 昨今、いわゆる発達障害と呼ばれている学習障害や注意欠陥多動性障害、高機能自閉症などの児童生徒を含む、学習や行動面で特別な教育的支援を必要とする児童生徒への対応について、全国的に関心が高まっています。文部科学省が平成十四年に実施した調査では、公立小中学校の通常の学級の中に、このような児童生徒が約六%の割合で在籍している可能性を示しています。
 本県の小中学校においては、このような児童生徒が少なからず在籍していると聞いており、学校現場では、その対応に大変苦慮しているとのことであります。こうした通常の学級に在籍して特別な教育的支援を必要とする児童生徒に対しては、個々の子供の実情に即した適切な指導と必要な支援が重要であると考えます。
 そこで、このような児童生徒の実態について、本県ではどのような状況にあるのか、また、今後、指導の向上や支援の充実について、県教育委員会としてどのように取り組んでいくのか、教育長のお考えをお伺いします。
 次は、五歳児健診の実施への取り組みについてであります。
 発達障害への対策として、早期に発見して早期療育を行うことは、障害を軽減し、青年期以降の社会への適応力の向上に有効であると言われています。こうしたことから、まず早期発見のための対策を積極的に行うことが重要であります。
 現在、子供の健診については、法定の一歳六カ月健診と三歳児健診が行われていますが、これらの年齢では発達障害について判断できない例が多いように聞いています。このため、集団でのかかわり方や社会適応性の成長が見られる五歳が健診の時期として適切であり、発達障害の早期発見に効果的であることから、鳥取県では、全市町村が独自に五歳児健診を実施していると聞いています。
 しかしながら、本県においては、昨年度末時点で五歳児健診を実施している市町は、善通寺市や東かがわ市、三木町の二市一町にとどまっています。今後、発達障害への対策を充実していくためには、県内の市町で広く五歳児健診が実施されることが必要であると考えます。
 そこで、今後、五歳児健診の実施に向けてどのように取り組むのか、知事のお考えをお伺いいたします。
 質問の第十四点は、犯罪の抑止対策についてであります。
 本県の刑法犯認知件数は、平成十五年をピークに八年連続で減少し、昨年は九千百九十八件と、前年に比べて千二百三十四件減少するなど、大幅に減少しています。しかしながら、一般住宅への侵入による窃盗事件は、平成二十年から四百件台の発生であったものが、昨年は前年より二十七件ふえて五百二十件にもなっています。
 また、連れ去りや誘拐に発展する可能性のある中学生以下の子供に対する声かけやつきまといは、昨年は二百三件と、増加に転じた平成十七年の七十五件の二・七倍となっています。加えて、女性に対する強制わいせつ等の性犯罪は、平成十七年以降の七年間、ほぼ五十件前後で推移し、大きく減少するまでには至っておりません。
 このように、刑法犯認知件数の減少に反して、増加ないし横ばい状態にある犯罪を未然に防ぎ、被害の拡大を阻止することが、県民が安全・安心を肌で感じられるようにするためにも重要であります。そのためには、犯罪の抑止に取り組む地域のボランティア活動を、ハード・ソフトの両面から支え、犯罪の起きにくい社会をつくることが強く求められています。
 こうしたことから、ハード面での対策としては、市町等と連携して、防犯カメラの設置など防犯環境の整備とその充実を図る必要があります。また、ソフト面の対策としては、防犯ボランティア団体が行う各種活動を支援し、地域社会が一体となって犯罪を防ぐ活動を推進することが必要であります。
 そこで、犯罪を抑止し、県民が安全と安心を体感できるよう、今後どのような対策を講じるのか、警察本部長のお考えをお伺いいたします。
 以上で、香川県議会自由民主党議員会を代表しての私からの質問を終わります。